2015年10月9日金曜日

奥さん、ニュートリノです

◆奥さん、ニュートリノです
 今年のノーベル物理学賞で、ニュートリノに質量があるという発見での受賞ということで、色々ネタを考えていたのだけど、そもそもニュートリノって何よって事になったので。色々説明しようかと考えたけど、自分の頭じゃ割とつらいと分かったので、分かる範囲で絵にしてみたり。

 いろいろ細かいけどじわりと読んでみてくだされ。


◆ニュートリノを大量に浴びると?
 超新星からの大量のニュートリノの放出とその観測が、先のノーベル賞受賞の原因ともなったのですが、このニュートリノというやつはそうした超新星の爆発や太陽内部の核融合だけでなく、原爆や原子炉からも大量に放出されている。
(ただし、超新星から放出されるニュートリノはやはりケタ違いで、爆発のタイプにもよるが10の49乗~10の53乗エルグ…だいたい10載~10極ジュール…典型的なガンマ線バーストと同等のエネルギーがニュートリノによって持ち去られているらしい)

 さて、このニュートリノ、電磁波ではないので、大量に浴びて焼けるわけでもなし、質量はほぼないので引っ張られるわけでもなし、強い相互作用を受けるわけでもなし……ただ、弱い力(相互作用)だけを受けることになる。

 ならこの弱い力(相互作用)が、目に見えるほどの形で人間に影響をおよぼすとどうなるかというと……弱い相互作用は、核融合や核分裂を担う重要な力。つまり人間の体を構成する細胞、その細胞を構成する原子そのものが核融合や分裂を起こすこととなり……量によっては爆発して消えてなくなります。
 ただでさえほぼ影響を及ぼさないニュートリノ。それをどんだけ浴びればそれだけの影響を受けるかは定かではありませんが……(おそらくは超新星からエネルギーを持ち去るニュートリノ全部をいっぺんに全身に浴びるくらいの量が必要になりそうですが)

◆捕まらないけど跳ね返せる
 どこまでも影響を与えず通り過ぎるだけのニュートリノですが、極超低温の超電導金属に衝突すると、あっさり反射するという特性もあったりします(詳しくはこの辺りで)。これを利用すれば、より高い観測精度や、あるいは解像度を持つ、ニュートリノ天文台とかの建築もできるようになるのかもですよ。

◆んでもって
 ニュートリノはここまで説明してきたとおり、核融合や核分裂によって発生するわけで、そこでこんな話も出で来るようです。
 これは、今回のノーベル物理学賞受賞理由となったニュートリノ質量の研究の、その一端を担ったK2K実験でも活躍したカムランドから発表された論文の一つです。


 今までのニュートリノ観測は、良くも悪くも地球にある数多のニュートリノ源という騒音の中で、微かな天の囁きを聞くような苦労でなされていたのものなんだなぁと。

 さて、今回も素人の理解で描いたものなので、そっちこっち間違ってるやもしれませぬ。
 色々ありますが、どうかご容赦のほど……

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