2010年8月3日火曜日

JAXAの特別展示とか

◆JAXAの特別展示
ここしばらくのものすごい熱さ(>>暑さ)にやる気その他をすっかり打ち砕かれていましたが、7月30日にJAXAの特別展を見に行ってきました。デジカメは見事に忘れたので、携帯の写真でご勘弁を。

駐車場が爆発的に混むだろうということは、JAXAのサイトなどで見ていたので、他の交通機関でちんたらと。
したら、やっぱり周囲が大渋滞。車で来たら、駐車場に入れる前に終わってしまうところでした。

で、一番のお目当てだった、はやぶさのカプセル(というかヒートシールドの方?)は撮影禁止の上に、なんと見るまで3時間待ちという豪快な状況。
見たいけど、すごく見たいけど、待ってたら他の展示が見れなくなってしまう。ということで、カプセル展示が行われている相模原市立美術館の向かいにあるJAXAの展示の方を見てきました。
特別展ということで、それなりに人がいたのですが、日陰でいい感じのJAXA構内。
それでも結構な行列……


行列捌いている人が「焼け死ぬ」みたいな事をぼやいてました。
直前まで曇っていたので、それほど暑くはなかったのですが、いつも40℃くらいの環境にいるから感覚狂ってるだけかも。

で、入るといきなり左手にはやぶさの原寸大模型。熱関係の色々を調べるための模型らしい。かなりでかい。

その周辺にははやぶさに関係するコマコマとした展示と、管制室で使われていたミッションボード?みたいなのが。

これに細かく色々書いてあって興味深かったり。

ミネルバの実物大模型。もしかしたら、試験用の同型かも。大きさはトイレットペーパーほど。小さい。
他にはIKAROSのセイルの畳んだ状態の実物とか。
広げるとデカイんだこれが。


IKAROSには発泡金属とか面白い素材を使ってたと知ってびっくり。右側の写真はIKAROS全景を取るのに使ったカメラ。いったん打ち出したらもう回収しないタイプだったのね。ちなみに、一番小さい人工惑星になったとの事。ううむ。
そこからは順路が無くなって行ったり来たりできるようになってたのだけど、月探査とか色々芸の細かい展示が多くて、ずっとゆっくり見ていたい気分。
月ローバーの模型。地味に地味。ホントに地味。

で、子供がすごい、とにかくすごい。エラいすごい。あと、おじさんおばさん。
めぼしい展示や実演の周囲には子供がみっしり。説明している職員の方や学生さんの周辺にはおじさんとおばさんが。目の前で色々実験やられたら、そりゃ子供は喜ぶわ。自分も大喜び。

おじさんおばさん方は、よく聞いてるとときどきトンでもなく専門的なことを聞いている方がいて、もしかして本職なんじゃないかという程。
色々見てて、特に気になったのが幾つか。
まずはVSOP-2。これは宇宙電波天文台で、地上にある電波望遠鏡と、飛ばした電波望遠鏡衛星の観測結果を混ぜて、衛星軌道サイズの電波望遠鏡にして観測しようというもの。VSOP計画では、エラいクッキリした観測ができたんで、今回は解像度が10倍になるよう頑張っているらしい。
宇宙電波望遠鏡に使うパラボラの模型?みたいなの、見た目どうみても傘。広げても傘。だがそれがいい。
今回はどれだけすごい結果が出るんだか楽しみ。
しかし干渉電波望遠鏡って、観測したデータを位置情報を元に重ねるだけじゃなくて、そこがどれくらいの速度でどう移動しているか、までちゃんと考慮しないとダメなのね。

画像はあかつき(金星探査体)で使われているらしいバッテリと太陽電池パネル。ここまでくると、太陽からの熱がすごいらしくて、要求される耐熱温度も半端じゃなかったり。

拡大すると、宇宙船の一部に見えなくもない。

熱収支をきちんと考えないと一発でだめになるのもよくわかる。このあたりの展示しっかり見たかったけど、子どもの数がすごくて駄目だった……そりゃ金星表面の圧力を体感しようみたいな実験やってたら見たくなるわいな。
クイズコーナーも同じように人が多くてテスト受けられなかった……

次は赤外線カメラ。別に特別な赤外線カメラじゃないんだけど、面白いのが、赤外線カメラでガラスを撮影すると(赤外線反射膜がついてたのかもしれないけど)真っ黒になるのに、普通のシリコン板(厚さ2mmくらいの円形。半導体用のシリコンウエハみたいなの)を撮影すると裏側が透過して見えるということ。ガラスは赤外線を反射するけど、シリコンは透過することを知ってびっくり。

宇宙研のビアパーティー。生協会員じゃなくても参加できるらしいけど、飛び込みで参加できるんだろうか……できたら行きたいなあ。
会場は幾つかに別れてて、他にも色々見れたのだけど、すごく見たくて、見れてやっぱり驚いたのがIKAROSのセイルを広げたもの。




一辺14メートル。とにかくデカい。展示してあったのは1/4サイズなんで(IKAROSは展示されていた太陽帆を四枚使用している)、実際はこれの四倍。どれだけでかいんだか。これだけの羽を広げて得られる力は1円玉にかかる重力の何分の一程度……それでも空気とか無くてまったくブレーキがかからないから、どんどん加速していくというのもやっぱり凄いなあ。


で、飛ばすためにはテストがいる。テストするには宇宙の環境をどうにかして再現しなきゃならんという事で、実験のための施設があるのだけど、とにかく全部デカイ。でも、小さいらしい。
場合によっては衛星を全部すっぽり収めなきゃならないのだろうけど、これだけ巨大な施設でもまだ巨大な衛星を収めるには足りないのだ。


写真上段はよくわからない施設。下段は地球より近い惑星空間の環境を再現する装置。真空チャンバーの後ろに巨大な光源があって、ここからものすごい光を当てて、太陽光線を再現する。







  これも巨大な真空チャンバーらしい。

いま運用中の赤外線天文衛星「あかり」のと同じものだとか。
これは金星探査体「あかつき」に搭載されている電波レンズ?みたいなもの。
この下にフェイズドアレイアンテナがつくらしい。

これがフェイズドアレイアンテナ。


これだけだと、なんだかサッパリだけど、これは宇宙に持っていく衛星の中でLSIとかの素子が占める体積とかが結構洒落にならないんで、素子を立体的に積み上げていくことで占有する体積を大幅に減らしたものらしい。立体LSIみたいなものなんだろうか? 詳しい説明が聞けなかったのが残念(この時点で閉場時刻だった)。


日本の再利用可能ロケットの試験用ロケットの実物。ただし炎は尻から出る(当たり前だ)。


尻から火を吹いて離着陸を繰り返す映像がキュートだった。

他にも宇宙でカイコを食べる話とか、Newtonの一割引販売とか、宇宙研生協の販売とか色々あったのだけど、金銭的余裕がなくて見送り……うぎぎぎぎ
いろいろ見ていて楽しい展示でありました。

日曜日にまたよんごさんと見に行ったり。その時は一般展示でしたがやっぱり人が多かった……展示エリアはものすごく狭くなってしまっていましたが……

また見に行きたい感じで。

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